浄慶寺の彼岸花 [花]
今朝は、トントンと庇をたたく雨音で目を覚ましました
久々の本格的な雨
ウォーキングや庭仕事はお休みです
予定どおり「読書の秋」・・・うーん^^;
それだけでは物足りないかなァ~
寝床で思い、彼岸花を見に行くことにしました!!
近場で、どこかないかなと調べたら
川崎市麻生区にある「浄慶寺」がいいらしい
「まだ時期が早いかな」と思いつつも出かけることにしました
南武線登戸駅で小田急線各駅停車に乗り換えて
「柿生駅」で下車しました
雨の中を、ぶらぶらと20分
「浄慶寺」入口です
「花」を大切にしているお寺のようで
道の脇には、彼岸花の芽が出ていましたが・・(*_*)
やっぱり早かったかと思いながら歩いていくと
もう少し・・・
ついに、開花している株に出逢いました
★★★★★★★
彼岸花を目にすると、必ず思い出す詩があります
1998年7月、和歌山県で行われた夏祭りの会場
提供されたカレーに毒物が混入されて
幼い子供を含む4人が死亡した事件がありました
その事件で、10歳になる息子、大貴くんを亡くした
お母さん 林 有加さんの詩です
以前、何かの冊子で読んだときに書き写しました
★★★★★★★
『彼岸花』
ある年の7月、10歳の少年の命の灯が消え、一つの魂が生まれました。
短い命から生まれた小さな小さな魂でした。
その小さな魂は、母が恋しくて、神に、もう一度だけ母に会わせて欲しいと頼みました。
神は、純真無垢な魂を不憫に思い、願いを聞き入れてくれました。
そして、神は、こう言いました。
「一日だけ、おまえを人間界にもどしてあげよう。ただし、人間の姿ではもどれない。母が、おまえの姿を見つけ、母の声を聞くことができたなら、いつか再び、親子として人間界に生まれ変われることを許そう。しかし、母の声を聞くことができなかったときには、魂は消えてなくなってしまうが、それでもよいか・・・」
小さな魂は、9月半ば、母との思いで深い彼岸花の姿をかりて、母の住む家の近くの土手に、ひっそりと咲きました。
懐かしい家の窓には、悲しげに外を眺める母の姿がありました。
精一杯、健気に咲く一本の赤い彼岸花に目がとまったのでしょう。
しばらくすると、母は引き寄せられるかのように、ゆっくりと土手の方に近づいてきました。
そして、母は、彼岸花に顔を近づけ、語りかけました。
「もう、彼岸花の季節になったのね・・・。ひろくんは、いつも、お母さんのために、この花を摘んできてくれたよね。ありがとう。」
母の目から涙がこぼれ落ち、声にならない声をふりしぼって言いました。
「ひろくん、おかえりなさい。」
そう言って、花をやさしく手で包み込みました。
なつかしい母の声とぬくもりでした。
その母の優しい声を聞くことができた瞬間、
『お母さん、ただいま! いつかまた、きっと、お母さんの子供に生まれてくるからね。ありがとう、お母さん!』
彼岸花は、母の言葉と、いく粒もの涙を花びらで受けとめ、ひとすじの光となり、空に昇っていきました。
母は、空を見上げ、いつまでも祈りつづけました。
このような悲しい思いをさせない社会をつくっていくこと
それが大人の責任ですね
★★★★★★★
浄土宗浄慶寺
天正10年(1584年)に三井左衛門尉が開創したといわれています
実は、「神奈川花の名所100選」
「紫陽花寺」で有名らしい・・知らなかった^^;
境内には、ユーモラスな羅漢さんの石像
お酒も、修行に必要みたいですね!(^^)!
いろんな僧侶がいます
将棋に「待った!」は付きものですね
何の密談かな
健康の秘訣は「笑うこと」
今の時代、パソコンもできないようでは
来年は、紫陽花の季節に訪れてみます
★★★★★★★
浄慶寺を後にして
柿生駅前の「ミスド」で休憩
ゆっくり読書できました(^-^)
★★★★★★★
明日も、いい一日でありますように(^_^)/~
ひろくんのお話し、読んでて涙が出ます。
お母さんもひろくんも切なすぎます。
私、この手の話に弱いんです。年のせいかなー^^:
僧侶の石像はユーモラスで人間臭くて
親しみがもてていいですね。
本はいいです、自分の都合に合わせてよめますし、
ひと時、違う世界へつれてってくれますよね~♪
by asty (2012-09-24 00:24)
astyさん。
彼岸花の詩は、母とひろくんの心の会話のくだりを読むたびに目頭が熱くなります。毎年、今の時期になると何度も読んでいるのですが、今回も、ブログを打っていて、涙が出てしまいました(T-T)
歳ですね。
昨日は、ドライブ途上、お目当ての本は見付かりましたか(^-^)
by RANPO (2012-09-24 07:25)
お早うご゛さいます。
秋雨に濡れた仏様。
南無阿弥陀仏。
by 夏炉冬扇 (2012-09-24 08:07)
そんなお話が合ったのですね。
その事件は良く覚えております。
大事な息子さんをなくされた
お母様の悲しみが伝わってきますね。
by yoko-minato (2012-09-24 16:16)
夏炉冬扇さん。
ここの羅漢の皆さまは、なかなか俗世間からの解脱はかなわぬようですね^^;
by RANPO (2012-09-24 19:55)
yoko-minatoさん。
この事件は、単純な無差別殺人ではなく、地域社会の信頼という根幹を覆す悪意のある事件であったと記憶しています。
和歌山県の方々は、たいへんな思いを乗り越えてきたと思いました。
毎年、彼岸花の時期になると思いだして読み返しています。
この詩に込められたお母さんの気持ちは、大震災の記憶と同様に、風化させてはいけないですよね(>_<)
by RANPO (2012-09-24 20:11)
彼岸花の話は胸が熱くなりますね。本当におしゃる通りだと思います。
ここは花だけでなくすてきな羅漢様がいっぱいですね。
by yuzuhane (2012-09-24 20:45)
yazuhaneさん。
このお寺は、ネットで調べて初めて足を運びましたが、行ってみて良かったと思いました。
行動するということは、いいことですね(^-^)
by RANPO (2012-09-24 21:24)
ひろ君のお母さんの詩、切なくなりますね。。
子供が先に亡くなってしまう悲しみはいつになっても癒されることは
ないのでしょうね。。
羅漢様見に行ってみたいですね。。
by ゆん (2012-09-25 08:23)
ゆんさん。
大切な人を失う悲しみは、犯罪だけではなく、災害や交通事故などでも同じですよね・・なんともしがたいのが残念です(>_<)
浄慶寺は小さなお寺ですが、きれいに手入れされています。
羅漢様は、思わず笑みがこぼれてしまいますよ(^-^)
by RANPO (2012-09-25 21:31)
いろいろな草花とユーモラスな石像で見ているだけでも楽しそうですね。見に行ってみたくなりました。
彼岸花のお話、読んでいくうちに、当時聞いた覚えがあったように感じました。彼岸花、曼珠沙華、これからの季節、目を引くと同時に何ということなしに侘しさを感じさせる花でもありますね。
by 桃杏 (2012-09-25 21:35)
桃杏さん。
羅漢さんの表情が気に入りました。
ローカルですが、機会がありましたらおすすめです。
彼岸花の侘びしさは、墓地に多く咲くイメージもあるかもしれませんね(^-^)
by RANPO (2012-09-25 21:55)
彼岸花のお話
私も読んでいて涙がでました
これから先
彼岸花の季節がくるたび
思い出すとおもいます
そのお子さんもふつうに
何事もなければ
今頃は立派な青年に…
と思うとなおさらです
by MILK (2012-09-28 20:58)
MILKさん。
何度読んでも涙がにじみます(*_*)
日頃の生活の中で、不平不満を口にすることがありますが、大過なく暮らしている現状に感謝する心を持っていなければいけないと、日々反省です。
by RANPO (2012-10-01 22:41)